闘技場の思考

ジャンディス 解説

 ジャンディス・バロフは、BAN次第だが非常に強力なヒーローだ。しかしその動きは複雑で、初見ではとても対応しきれないため、パターンに応じた動きの勉強が不可欠である。今回はそんなジャンディスバロフを解説する。

 

 

効果確認

ジャンディス・バロフスワップ・ロック・ショップ

 バフや効果など全て維持した状態で酒場のミニオンと交換される。

 

ジャンディスの強み


 タイドハンターor野良猫(以下トークンと呼ぶ、野良猫やタイドハンター本体を親トークン、雄叫びで生成されるミニオンを子トークンと呼ぶ)を使い回すことにより、子トークンでトリプルを作り確定でグレ5発見が可能。

野良猫f:id:keromonsumire:20210514190612p:plain

 グレ5発見によって構成の軸を決めることができ、軸とヒロパの相性も良いことが多い。0金ヒロパでありながら雄叫びミニオンの再利用を始めとした色々な使い方が可能。

 

各ターンの動き

 ジャンディスの動きは大きく分けて、3ゴールド目にトークンを引けるルートと、4ゴールド目にトークンを引けるルートの二つに大別される。さらにその中で、3発見+5発見をするルートと、5発見*2をするルートにそれぞれ分岐する。まずは3ゴールド目トークンルートから見ていく。

 

3ゴールド目トークンルート

 

3g

 トークン取り+親にヒロパ凍結orノーヒロパ(酒場の強さに応じて選択)。猫とタイドハンターどっちもあった場合だが、私はマーロックルートよりも母熊ルートを評価しているため猫優先。

スワップでの当たりミニオン

大当たり→ウレメンタル、焼けるボア 

ウレメンタルこんがり焼けるボア

 

スワップしたミニオンは売ることが多く売ったときに効果があるミニオンは強力

当たり→マイクロマミー、寺祭、ホムンクルス(+猫ルートのハイエナ) 

マイクロマミークトゥーンの侍祭卑俗なホムンクルス

腐肉食いのハイエナ

 

単純に戦闘能力が強力

妥協→2/3スタッツ

外れ→その他

 簡易的な目安としては、当たり以上が二分の一でとれそうかどっちも妥協以上ならヒロパ。スワップしなくても戦闘に勝てるかどうかなどで欲張り度が上下。

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↑大当たりか妥協なのでヒロパ使用。

 

4g 

 グレ上げする択としない択が存在するが、グレ上げしない択は条件が非常に複雑であるため、後の3gトークン引けなかったルートの説明の際に触れようと思う。3gにヒロパ打っていなかった場合はヒロパ凍結。

 

5g 

 酒場のトークンを購入+親にヒロパまでは確定。ここでミニオンを一体売って、酒場に戻した親を買って親を出して、金トークンを出してグレ3発見をするのが3発見+5発見ルート。もう一つのルートは、ミニオンを一体売った後酒場に戻した親を買ってハンドに抱えるか、凍結させて他のミニオンを取るかをしてトリプルのタイミングをグレ5発見まで遅らせる5発見*2ルート。

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↑見づらいがハンドにタイドハンター このターン金の子トークンを出さなければ5発見*2ルート、出せば3発見+5発見ルート 5発見*2の場合は金の子トークンを8gまで手札に抱えておく。

 

 この二つのルートそれぞれのメリット、デメリットについて解説する。

 

3+5ルート

メリット

・3発見を挟むので体力を保ちやすい

デメリット

・一度しか5発見できないので爆発力にかける

 

5*2ルート

メリット

・二回5発見できるので、爆発力があり、5発見同士でシナジーを組めたりする。

・酔客が有効札になる可能性がある(2回5発見できるともう片方のグレ5にヒロパを打って酔客で増やせるため)

デメリット

・体力がかなり削れやすい(バトルマスターを活用しやすいというメリットもある)

アニヒランのバトルマスター

 この二つのルートどちらを選択するかどうかの主な判断基準となるのは、体力を保てるかどうか(具体的には8g時点で最低20以上欲しい)だが、体力を保てるかどうかの基準は以下である。

3g4g5gでのスワップ先のミニオン、および購入ミニオンは強力かどうか?

スワップ先でウレメンタルや焼けるボアを取れていると、体力を保ちやすい。ンゾスの落とし子や、野良猫ルートの場合群れのリーダー、タイドハンタールートの場合マーロックの戦隊長などが取れると、体力が保ちやすい。

f:id:keromonsumire:20210514175623p:plainf:id:keromonsumire:20210514175948p:plainマーロックの戦隊長

対戦相手は高打点を出しそうか?

→このターンの対戦相手はもちろんのこと、理想的には卓のヒーローの性質(例えばクトゥーンは打点が低く、ミルハウスは打点が高い)や、グレ上げ状況(5gグレ3上げの人が多い場合は打点が低くなりやすい)などを見る必要があるが、5gで3発見する場合時間がシビアなため、実践的には全ての情報を判断材料に入れるのは難しい。

グレ3のミニオンは強力か?

→BANによってグレ3ミニオンの質が変化する。特に影響が多いのがドラゴンで、ブロンズの番兵と胃涸れるドラゴンが特に強力であるため考慮に入れる必要がある。メカが取れているor酒場に見えている場合は鉄の師匠という大当たりも増える。

f:id:keromonsumire:20210514182855p:plainf:id:keromonsumire:20210514182919p:plainf:id:keromonsumire:20210514183124p:plain


 これらの情報を総合的に判断して、3+5発見ルートか5*2発見ルートを選択する必要がある。グレ3ミニオンのtierに関しては詳しくは触れないが、カドガーのみ非常に特殊なミニオンであるため触れておく。

カドガー

 カドガーを取ればトークンが二倍出てくるため、5発見を2回行うことができ強力であるが、盤面の強さを保ち続けるのは難しく体力が削れてしまう場合がある。そういった意味ではグレ5発見*2ルートに近い動きをするため、場合によっては体力を保てるミニオンを優先するといった選択肢も考えられる。(トークンが処理の途中で重ならなくなったため、8gで子トークン4枠、親1枠、カドガー1枠の合計6枠を消費することに注意)

 

6g 

 基本は盤面のトークンにヒロパを打って酒場に戻して購入+なにかもう一つ購入。

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↑3発見パターンの典型例。

 

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↑5発見*2ルートの一例。戦隊長が取れていて強力。

 基本的に毎ターン親トークンにヒロパを打っていれば間違えることはない。酒場に追加でトークンが来た際は、ヒロパ権を一温存できる。ヒロパ権を温存すると、5発見*2パターンの場合は酔客が取れた際に有利に働いたり、8gでカドガーが見えた時などに得をする。

 

7g 

トークンにヒロパを打ち、親トークンを取って盤面が空いていれば出して、空いていなければ抱える。

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8g 

酒場に親トークンを返して、2枠空けてから出すことで、ここで5発見をする。5発見*2の場合は先に手札の金トークンから出す。(タイドハンターの場合はあまり変わらないが、猫の場合は母熊と絡める時に後でトークンを重ねた方がよい)

 この段階で死体とマッチングしている場合は、6発見*2にシフトすることも可能だが、ほとんどの場合では6発見すると体力がもたないので5発見を行う。

 ジャンディスの5発見は今後の方向性を決めるミニオンを探す重要な発見だ。以下ではグレード5で強力なミニオンとその構成について述べる。

 

ノミ

厨房の悪夢ノミ

 ジャンディス5発見の候補として最も強力なミニオンと言っても過言ではない。8gに発見できるため速度としても申し分なく、ジャンディスのヒロパとノミの相性が非常に良いため強力である。ただし体力があまりない時(特に20以下)は下位落ちの危険が少々ある。

 ノミ構成におけるジャンディスのヒロパの使い方について解説する。

①雄叫びエレメンタルの使いまわし

f:id:keromonsumire:20210515095508p:plain入替異常体f:id:keromonsumire:20210515095532p:plain




 これが主な使い道となる。ノミは基本的にゲーム終了までグレード4を回ることとなるため(グレードを上げるより低グレードでトリプルを作った方が強力なため)、使いまわす筆頭候補は停滞のエレメンタルとなる。毎ターンヒロパを停滞のエレメンタルに打つことによって、必ずノミカウントを2進めることができる。その他の使いまわし候補としては、入れ替え異常体や、逆巻き風が挙げられる。逆巻き風は基本的にトリプルで入手したものを使うこととなる。(後述するが酒場に戻すとノミのバフがかかるため十分に戦力としてカウントできる)

 最後2ゴールド余った段階では、これ以外の適当なエレメンタルにヒロパを打ちノミカウントを1進めることは考えられる。その際、次に述べるがノミのバフが再修正されることを念頭に入れる必要がある。

②ノミのバフの再修正の利用

 ノミを入れた状態でエレメンタルを使用するとどんどん酒場のエレメンタルがバフされていくが、バフが進む前に買ったミニオンにヒロパを使うことによって、ノミのバフの値が最新に更新される(重複はしない)。

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↑こちらの場面では、14/14の魔力の裏方(3/3+パーティや裏方バフ+5/+5 +ノミバフ+6/+6)を酒場に返してもう一度雇用することで、32/32(3/3+パーティや裏方バフ+5+5 +ノミバフ+24/+24)まで大きくすることができている。

 

 このテクニックを利用することにより、序盤に買った強力な効果持ちエレメンタル(バリバリサイクロンや山火事のエレメンタル)のスタッツを大きく上げることが可能である。また、盤面の強さを維持しながらペアを保ち続けることも可能である。ノミ編成では最終的にこれらのミニオンを複数雇用したり、トリプルを作ったりすることが重要なので非常に重要なテクニックである。

バリバリサイクロンf:id:keromonsumire:20210515101846p:plain

 これらの使い道があるため、ジャンディスのノミは非常に強力である。

 

母熊

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 母熊もジャンディスのヒロパと非常に相性が良く、特に猫を回している時は最優先で取りたいミニオンである。母熊がいる時のジャンディスヒロパの使い方について解説する。

①任意の獣に+4/+4バフ

 自分の盤面の獣にヒロパを打って買いなおすことで、実質2ゴールドで好きな獣に+4/+4バフをすることができる。これによってヒドラを毎ターン育てる動きなどが強力である。

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②カドガー(and/orブラン)を用いたトークンでのトリプル生成

カドガーf:id:keromonsumire:20210515130634p:plain

 以前は、例えばカド*2+ブランがいる状態で4枠空けてトークンを出すと、(2*2*2)/3=2余り2で、2トリプルを作った上でトークンがさらに2体出ていた。しかし現在は仕様変更されて、盤面一杯までトークンが出た瞬間に止まる(=1トリプルしか作れない)仕様になったため、余りこのコンボを見かけることは少なくなった。しかしジャンディスのヒロパ+母熊が合わさるとこのコンボの現実味が非常に上がる。

 

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 この画像のように、母熊とカドガーがいる状態で野良猫を出すと、なぜか2体目の子猫は1体目+2体目分のバフ(=2倍)を得ることとなる。金カドガーの場合は2体目が2倍、3体目が三倍となるが、カド+ブランの場合は1倍、2倍、1倍、2倍の4体が生成される。

 この仕様を利用し、ジャンディスのヒロパで猫を使いまわすことによって非常に大きな子猫を作ることができる。

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↑この盤面から...

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↑このような盤面までもっていくことが可能である。

 

 注意点としては、盤面全て出し切ってトリプル判定が起こるため、子トークン2枚ある状態から、2回親猫を出して2回トリプルしたい場合は、カドガー、熊、親猫、子猫*4で合計7枠、すなわち全部枠を空ける必要がある。一回しかトリプルしなくていい場合はこの限りではない。

 

 母熊を取った場合は、カドガールートに行けなければネズミ軍団やハイメインなどの純獣構成に行き、トリプルでゴルドリンが引けたりしたらインコゴルドリンへの移行を考えるが、無理にグレ6に上げて目指すほどではない。カドガールートの場合は、ゴルドリンが拾えればインコゴルドリンが理想だが、グレ6発見や酒場次第でいろんな構成に移行可能である。

 

ブラン

ブラン・ブロンズビアード

 最近他のヒーローでは評価が落ちているブランだが、雄叫びを毎ターン再利用できるジャンディスとブランの相性は非常に良い。しかし、取ったターンはほとんど盤面に影響を及ぼさないため、残り体力に気をつかう必要がある。基本的にはミナジェリのジャグを使いまわす3種族+α混成か、原子フィンなどを使いまわすマーロック構成に行くことが多い。

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 ミナジェリ混成では、ただサイズを大きくするだけでは勝ちづらく、また光牙などと違い少ないミニオンにバフを集中させやすいため、なるべく横なぎミニオン、聖なる盾付きのミニオンを育てたい。マーロック構成は、最初から決め打ちするのではなく、混成の受け入れも見つつたくさんマーロックが来たら移行するような形を取った方が安定する。

 8gでブランが取れて酒場にトークンがあるような状況だと、さらにもう一回そのターンに5発見できるようなパターンも存在する。次のターンにまたぐ場合は、本当にやる価値があるのかを検討する必要がある。(リスクが高い場合もある)

 ブランカドガーについては、熊が引けていなければ基本的にリスクが高いので、ハンドにトークンをため込むようなリスキーなプレイはしないほうが良いことの方が多い。(死体と当たっている、異様にトークンが来るなど正当化される場面もある)

 

アニヒランのバトルマスター

アニヒランのバトルマスター

 普通のヒーローだと一回出してその場をしのいで終わりであることが多いが、ジャンディスならなんと複数回雄叫びを使いまわすことができる。体力消費の大きい5発見*2ルートと特に相性が良い。ブラン+バトマスなどが揃えば、それだけでしばらく戦闘に勝利できる。

 バトマスにアルガスで挑発を付与して帝国の腕を取ることで、バトマスの攻撃力を効率的に上げることができる。その際は複数挑発を建てて相手の先頭毒をケアしたほうが良い。

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 特殊なプレイングであるが、バトマスを拾った後に体力がありすぎる場合(30など)、あえてバトマスを手札に抱えることによりわざと戦闘に負けて体力を減らすという戦術がある。特にブランと一緒に来た場合などに有効である。

 また、魂喰らい魔で食べてしまうと雄叫びが使いまわせなくなってしまうため注意。育ったバトマスを金喰らい魔に食べさせると非常に強い。

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光牙・ミスラク

f:id:keromonsumire:20210515145837p:plain解神のミスラクス

 どちらも混成用のミニオンであり、比較的即効性と将来性を兼ねそろえたミニオンである。特にジャンディスのヒロパと相性がいいわけではないが、単純に強力である。酔客などで2枚に増やせるととても強い。光牙のバフをミナジェリのジャグなどで補助しながら、余裕があればグレ5に上げて2枚目以降を探しに行きたい。

 

無貌の酔客

無貌の酔客

 非常にテクニカルな使い方をするミニオンである。ジャンディスでまず覚えておきたいのは、自分の盤面の任意のミニオンにヒロパを使って酒場に返すことで、酔客を用いてペアにすることができるというテクニックである。また、自分の盤面にすでにペアがある状態で、そのペアにヒロパを使って酒場に返して酔客でコピーすることによって、トリプルを作ることができる。これを用いることで、例えば5発見*2ルートでは、もう片方の発見で手に入れたミニオンを酔客で2倍にするという芸当が可能である。しかし3+5発見ルートでは使いづらい。酒場に盤面と合わせてダブルが見えている場合(ヒロパ権がある場合は自分の盤面にペアがある場合でもよい)は、酔客を用いてもう一回5発見といった選択肢もあることも意識しておきたい。

 

アッゲム・ソーンカース

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 光牙、ミスラと比べて即効性がなく、安定感もないため基本は取りたくない。このミニオンが強いのは強力な宝石供給源がある場合なのだが、ジャンディスでそれを構築することは難しい。これを取るくらいならダイアホーンなどの即戦力を優先した方がいい場合が多い。

 

キング・バガァグル

キング・バガァグル

 盤面がマーロックに寄っている時は一時的に強力な盤面が築ける。しかし、マーロック構成自体がブランがないとパワー不足である。また、バガァグルが引けたからといってグレ5に直接行ったらその隙にやられてしまうし、グレ4を回る場合グレ5発見でブランが引けるかどうかの運ゲーになりがちである。さらに、マーロック構成は欲しいミニオンが少なすぎて事故りがちである。よってブランを同時に引いていない限りマーロック構成に進もうとするのは最終手段で、他の強力なミニオンをなるべく優先したい。

 

ダイアホーン、スニードの旧型シュレッダー、ブリストルバックの騎士

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 将来性のない、いわゆるその場しのぎのミニオンである。妥協としてとることも多いが、体力が著しくない場合(15以下など)は先に紹介した将来性の高いミニオンよりもこれらのミニオンを優先しなければならない可能性も存在する。

 

その他のミニオン

 ほぼ弱いので説明を省略する。

 

9g以降

 5発見によって入手したキーミニオンを軸に、構成を整えていく。なにもキーミニオンが引けなかった場合は、他のヒーローと同じようにグレ4を回って挑発構成などの耐えの構成をやる。

 ヒロパの使い道はここまでで説明した通りだが、終盤自分の盤面のミニオンを一体も抜きたくないけどバフを進めたい時に、適当な自分のミニオンにヒロパを打って酒場に返して手札に持っておくことで強制的に一枠空けられることを覚えておくと便利である。また、適当なミニオンにヒロパを使うことで好きな酒場のミニオンを1/4や1/5等の確立で入手することができるため、普通にミニオンを売るよりも得する可能性がある。

 

3ゴールド目トークン引けないルート

 若干変則的な動き方をすると共に動きの選択肢が広がり、BANによってもプレイングが変化する可能性があり、難しい。

3g 

 トークン以外のミニオンの優先度としては、甲板磨き、ウレメンタル、こんがり焼けるボア、入れ替え異常体の4体が最優先である。理由としては、4gはグレ1を回ることを想定しているため、5gにグレ上げ+1ピックするためには1ゴールドを捻出するミニオンが強力なためだ。また、入れ替え異常体はトークンを引く確率を上げることができる。上記の動きを想定しているため、甲板磨きは手札に抱えずにすぐ出す。入れ替え異常体とウレメンや焼けボアが並んでいる場合は、入れ替え異常体にヒロパを打てばただで入手できる可能性があるので入れ替え異常体を買ってヒロパを打つ。甲板磨きと並んでいる場合は少し悩むが、特にトークン2種ある場合は入れ替え異常体の方がおすすめで、トークン1種の場合は弱きに甲板磨きというのも考えられるかもしれない。

甲板磨き入替異常体

 

4g 

 ここは基本的にグレードを上げず(1リロール+)1ピックする。なぜなら4gにトークンを引いても問題なく3+5発見もしくは5発見*2ができるからである。しかし、5gまでに一体もゴールドを沸かすミニオンが取れなかった場合に非常につらい展開になるため、エレ海賊マロ獣キルボアのうち3種以上BANされていてかつ3gでゴールド沸かすミニオン(or焼けるボア)を取れていない場合は4gグレ上げも考えられるが、基本的には4gリロールの方がリターンが大きいと考えている。

 

リロールする前にトークンが引けた場合

 この場合は2通りの選択肢がある。

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①このターン中に親トークンを酒場に返して、スワップ先と3gで買ったミニオンを売却し親トークンを買いなおし。

 例えば、上の画像の例では、おつりorロックプールor織屋+親猫+子猫*2になる。

②(1リロール+)親トークンにヒロパを打ち、凍結する。

 例えば、上の画像の例ではこのようになった。(1リロール+ヒロパ)

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 それぞれの動きの利点について解説する。

 ①のメリットは5gにトリプルが作れるため、より早くグレ3発見ができる。勝ちドラや鉄の師匠など早期にアクセスすることで強力なグレード3も存在する。

 ②のメリットは、ミニオンをあまり売らないため、5発見*2ルートに行く際特に5g6gの戦闘に強くライフを保ちやすいことが挙げられる。

 なるべくなら②のルートにいき、欲張って5発見*2のルートを見たいが、3gで買ったミニオンスワップ先が非常に弱い場合などでは、②の動きに行ってしまうと体力を大きく失ってしまうため、①のルートに行って3発見をすることも考えられる。②のルートに行ったが体力の危険を感じた場合などは、6gにグレ3発見することもできるので、そこは臨機応変に対応する。

 

リロールした後にトークンが引けた場合

 ②の選択肢しか残されていないが、もともと②の選択肢が強力なのであまり問題ない。

 

リロールした後もトークンが引けなかった場合

 ゴールド確保系が取れていなかったら最優先(5gにグレ上げ+1ピックをしたいため)。

 甲板磨きを盤面に置いておくと5gもトークンを引けなかったときに甲板にヒロパ+グレ上げてから甲板ピックで7gのグレ上げコストの歪みを修正できる。(酒場に返して凍結は5gでトークン引けるチャンスを逃しているので基本やらない方がよい)

 

応用編:3gにトークンが引けた際にグレ上げをしないルートの話

 3gにトークンが引けたルートの際に後回しにした話だが、3gにトークンが引けた際は基本的にグレ上げをするが例外もあるといった。以下は実践で上げなかった一例である。

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 この例では、猫とタイドハンターを取ることにより、ヒロパで確定でウレメンタルを取れるため、グレードを上げなかった。このようにヒロパでウレメンタルや焼けるボアが100%取れるような場面では上げないことが大いに検討できる。

 さらに難しいのは、このようなウレメンタルや焼けボアが取れない例でも上げない選択肢が存在するのではないかという問題である。例えば以下の例を見てほしい。

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 この例では、酒場にウレメン焼けボアはいないし、初手のスワップ先で入手してもいない。一見グレ上げ一択のように見えるが、4gで猫買い親猫にヒロパ凍結、5gで"子猫"売り親猫買い親猫にヒロパ凍結グレ上げという手順を踏むことによって、②のパターンの上位互換になれるのである(このパターンではスワップミニオンA、スワップミニオンB、スワップミニオンC、子猫*2になり、②のパターンでは5gで(初手購入ミニオンA、スワップミニオンA、スワップミニオンB)→ここから一体売却+子猫*2となり、②のパターンの一体売却条件が消失している)。 

 ②のルートの所で述べたが、②ルートはトリプルを遅らせることで盤面を保ちやすくできるため、5発見*2ルートと非常に相性が良い。5発見*2を重んじる場合は、このルートが考えられるが、結局は3gのスワップ先、4gの酒場のミニオンの強さを考慮してこのルートを選択するか決めるべきである。例えば最初のスワップ先がクトゥーンの寺侍、マイクロマミー、ホムンクルス、猫ルートのハイエナなどの、ゴールドは沸かさないけれど強力なミニオンの場合はこのルートの価値が上がる。

 上の画像は3gにヒロパを打った例であるが、3gでトークン拾ったけれどヒロパを打っていない場合で、4gグレ上げしない場合はウレメンタル、焼けボアを入手しないと強く動けないので注意(子トークンを売れないため)。例えば、酒場のウレメンタルor焼けボア買い+親にヒロパ凍結など。(ただしこの場合はグレ上げの方がよいと思う、例えば発見遅らせるパターンだと5g焼けボア買い売り親トークン買って出して親トークンにヒロパ凍結などの動きが考えられる)

 

5g 

 ①のルートでは、基本的に親猫にヒロパしてスワップ先を売ってグレ上げして親猫出してグレ3発見をする。②のルートでは酒場で固まっているトークンを取って親にヒロパしてなにか売ってグレ上げ凍結する。

 5gで初めてトークン引けた場合は、2回発見することはできないため、5発見*1で妥協する。

 

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↑②ルートの一例。ラッキーなことに野良猫がもう一匹酒場に来てかつヒロパで避けているので、ヒロパ権が1温存され8gにヒロパ打たなくても2回発見可能。

 

6g 

 ①ルートの場合は親猫にヒロパ、親猫買戻し+1ピック。②ルートの場合は酒場の親猫買ってトークン重ねて基本はハンド抱え(体力持たなそうなら3発見)、親猫にヒロパ打って親猫買戻して出す。

 また、5gまでにトークンを引けていなくても6gにトークン引けばぎりぎりグレ5発見に間に合う。7gに引いた場合も理論上は間に合うがゴールド消費が多すぎて非現実的だと思われる。

 

7g 

親猫にヒロパ打って何か売って親猫買いで、枠が空いていれば出す。

 

8g 

ここからは3コイン目トークン引けたルートと変わらない。

 

トークンがずっと引けない場合の妥協プラン

 5gでトークンが引けていないが、甲板磨きを持っている場合、5gでグレ上げした後に甲板磨きにヒロパを打って買い戻すと7gのグレ上げコストが4になる。

 グレ2ではミナジェリのマグやナスレズィムなどを使いまわすのも、トークン引けなかった場合の妥協プランとしては強力である。

 ミナジェリのマグf:id:keromonsumire:20210517111100p:plain

 グレ3では魂喰らい魔、グレ4ではミナジェリのジャグをそれぞれ使いまわすのが強力である。現在(2021/5/17時点)も修正されていないバグなのだが、そのターン中にすでに悪魔を食べた魂喰らい魔をヒロパで酒場に戻してもう一回買うと、もう一回出した時に食べる悪魔がいなくても3ゴールドもらえるというバグがあるので、覚えておくと役に立つかもしれない。

 

BANの影響の考察

 例のごとくHSREPLAYのデータを参照してもよかったのだが、ジャンディスは動き方が特殊すぎて人によって扱い方も変わってくる上に、BANが3種族に増えてまとめるのがとても大変なので断念した。

 

影響の大きそうなBAN

マーロックBAN(-3.5),獣BAN(-4)

 言わずもがなであるが、トークンの種類が減るためBANされて欲しくない。最優先で確認するべきである。両方BANされていると絶望的であるが、片方BANなら全然戦える。マーロックよりも獣の方がBANされて欲しくない。理由としては、グレ1のミニオンの数がマーロックは3だが、獣は2でグレ1なので、トークンやその他強いミニオンを引ける確率が上がること、タイドコーラーやロックプールはいまいちだがハイエナは強力なこと、バガァグルルートより母熊ルートの方が強力なことが挙げられる。

 

エレメンタルBAN(-2)

 トークンの次にBANされて欲しくないのがエレメンタルである。エレメンタルがBANされていると、スワップで取っても強力なウレメンタルが消えてしまい、初手にいるとトークンを引ける確率を上げてくれる入れ替え異常体も消えてしまう。また、グレ5で強力な軸であるノミがいなくなってしまう。

 

若干影響がありそうなBAN

海賊BAN(-1)

 海賊がBANされていると、5gグレ上げの際に役に立つ甲板磨きがなくなってしまうのが少しマイナス評価。

 

悪魔BAN(+1)

 悪魔がBANされていると、グレ5にバトマスがなくなってしまうためグレ5の当たりが減ってしまう。また、魂喰らい魔やナスレズィムを回すことができなくなる。しかしその分、グレ1には無駄に3体も悪魔がいるので、悪魔がBANされているとトークンやその他強いミニオンを引きやすくなる。総合的にみればBANされていた方が若干プラス評価。

 

ドラゴンBAN(-1)

 ドラゴンがBANされていると、グレ3発見の価値が大きく下がる。選択肢を狭めるという点でBANされていると若干マイナス評価。

 

キルボアBAN(-1)

 執筆現在(2021/5/17)はキルボアはBANされないのだが、もしBANされることがあれば若干のマイナス評価だと思う。こんがり焼けるボアが強力で、もう一つのレイザーフェンもそこまで悪くはないためである。しかし、あまりグレ6発見をしないジャンディスにとっては、相手のキルボア編成をけん制できるためBANがプラスに働く可能性も考えられる。

 

メカBAN(+1.5)

 ジャンディスは基本的に5発見で方向性を決めるので、通常のヒーローと違いキラジ編成や腕編成に行くことは少ない。そのためそのようなグレ4構成と相性がいいメカがBANされていることはジャンディスにとって追い風であると言える。

 

 確率計算

 ジャンディスは果たしてトークンをどのくらいの確率で引けるのか、また入れ替え異常体の有無でどれだけトークンを引ける確率が上がるのかを検証していきたい。

 今回はストリーマーであるLii氏の作ったシミュレーション*1

hs-tools.github.io

を使用して確率計算していく。トークンが引ける確率は、入れ替え異常体を考慮しなければ、グレード1のミニオンの数と、トークン数で決定する。

 例えば、海賊エレメンタルマーロックBANでは、グレ1のミニオン数が12で、トークン数が1である。また、ジャンディスの場合は、4gで1リロールした先までに引ければいいので、実質3酒場分見れることとなる。これをシミュレーションしてみると、約54.5%で引ける計算になる。*2(悪魔がBANされていると約57.8%)

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 また、マロ獣どっちもある場合は約78%となる。(悪魔がBANされていると約81%)

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 今回問題となるのは、入れ替え異常体が絡んだ時に、どのくらいトークンが引ける可能性が上がるのかである。今回はさっきの例のエレメンタルの代わりにドラゴンがBANされた海賊ドラマロBANを想定し、初手で入れ替え異常体を引いたら必ず取ることとする。

 もっと簡単な方法があるかもしれないが、私は以下のように計算した。

1-[(①初手で入れ替え異常体引いて猫引かない確率*②3酒場みて猫引かない確率)+

③初手で入れ替え異常体も猫も引かない確率*④2酒場みて猫を引かない確率)]

 

 この式をシミュレーションで計算できるように分解すると、

①初手で入れ替え異常体引いて猫引かない確率=入れ替え異常体引く確率-猫と入れ替え異常体どっちも引く確率=0.23-0.038=0.192

②3酒場見て猫引かない確率=1-引く確率=1-0.545=0.455

③初手で入れ替え異常体も猫も引かない確率=1-0.423=0.577

④2酒場見て猫引かない確率=1-引く確率=1-0.408=0.592

それぞれ代入すると、1-[(0.192*0.455)+(0.577*0.592)]=1-(0.087+0.351)=0.562

56.2%で猫が引ける計算となる。エレメンタルがBANされていない時と比べると、56.2%-54.5%=1.7%ほど上がっている。入れ替え異常体の有無ではそこまでトークンを引ける確率が上がらないということがわかった。

 なにか計算式が間違っている等あれば指摘してほしい。他のBANやトークン2種の時の確率など、全てやると非常に大変なので省略させていただく。

 

終わりに

 ジャンディスの動きが奥が深く、筆者も全てを理解しているとはいい難い。この記事を参考にプレイングの幅を広げていただいて、その上で自分なりの結論を導いていただければ幸いである。

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 5/20・・・確率計算の③の値が1から引き忘れていたため修正

*1:シミュレーションであるため、完璧に正確な値ではないことに注意

*2:今後酒場のプールから排除されることによる確率の変動は非考慮とする